パソコン・インターネット

2016年9月21日 (水)

iPhone7 の「総務省指定 MIC/KS」

発売されて間が無いiPhone7の筐体に「総務省指定 MIC/KS」
という表示があることが話題になっています。

この表示は、iPhoneシリーズで初めて「おサイフケータイ」機能が
搭載されたのが理由です。

「iPhone 7」の場合は
Model A1779 総務省指定 MIC/KS 第EC-16007号

「iPhone 7 Plus」の場合は
Model A1785 総務省指定 MIC/KS 第EC-16006号

という表示です。

1:おサイフケータイはFeliCaシステムを使っています。

2:FeliCaカードシステムは、電波法令上では

  高周波利用設備(誘導式読み書き通信設備)

  となっています。

3:筐体に所定の方式で所定の表示をすることが法令で
  定められています。

4:「無線機の技適マークと同じ意味」と考えて頂ければと
  思います。
  但し技適マークのように「一定の操作で画面表示で良い」
  とはなっていません。

5:他の「おサイフケータイ」機能が有る機種では、表示が無い
  場合が有りますが、これは
  「読み書き動作のための13.56MHzの電波を発信する機能が
  無い、カード側の機能のみ」の場合には
表示は不要だからです。
  電子マネーカードや交通系ICカード、各種セキュリティカード
  に「総務省指定」「MIC/KS」の表示が無いのは、この理由です。

  日本で使用される自動改札機、電子マネーなどのリーダライタ、
  セキュリティカードリーダ等のFeliCaカードリーダライタ機器には、
  筐体のどこかに必ず表示が有ります。

参照条文は

電波法第100条:
高周波利用設備の規定

電波法施行規則第44条第2号 (2):
高周波利用設備(誘導式読み書き通信設備)の規定

電波法施行規則第46条の4 別表第7号 図2:
筐体に表示する表示の規定

参考
関東総合通信局の案内
http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/other/koshuha/gaiyo/

電波法施行規則第46条の4  別表第7号
http://www.tele.soumu.go.jp/horei/reiki_honbun/word/020000231.doc


表示を消してしまうことは、自動車等で言えば、
ナンバープレートを外して走行したり、車台番号を消して走行する
と違反になるのと同様に、電波法令違犯行為となります。


東京都電波適正利用推進員協議会 会長
髙橋 俊光

2016年7月27日 (水)

ポケモンGo、除外申請、そしてGPSジャマー

平成28年7月22日に、日本でも配信が開始された「ポケモンGo」
ですが、「歩きながらゲーム」や「車両を運転しながらゲーム」
に関して、いくつか報道が有るとおり、問題が起きています。

アイテムを取得する場所の「ポケストップ」や
獲得したモンスター同士を戦わせる「ジム」に関して、
「好ましくない」とされる場所は、下記URLから解除申請をする
必要が有るそうです。

開発元の「ナイアンティック」の解除申請受付URL
https://support.pokemongo.nianticlabs.com/hc/ja/articles/221968408

総務省による注意喚起案内のPDFファイル
http://www.soumu.go.jp/main_content/000431605.pdf

PDFがうまく開かない場合は
総務省総合通信基盤局電気通信事業部 消費者行政第二課
による報道資料から。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban08_03000229.html



なお、ポケモンGoはGPS機能を使っています。
このため、『市販の「GPSジャマー」を使えば、抑止できる』
と考える方がいらっしゃるかと思いますが、
「GPSジャマー」は「GPS衛星からの電波と同じ周波数で
GPS信号を妨害する電波を発射するもの」ですので、
「GPSジャマー」の使用には「携帯電話抑止装置」と同様の
制限が有ると思われますので、未許可での設置は、
電波法第4条違反となり、電波法第110条第1項により
1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる場合
が有ります。


参考 携帯電話等の通信抑止装置(ジャマー等)について
http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/re/info/yokusi/

GPSジャマーを設置する場合には、設置と免許の可否について
設置場所の住所を管轄の総合通信局にお問い合わせください。

東京都電波適正利用推進員協議会 会長
髙橋 俊光

2013年8月13日 (火)

最近のネットがらみの事件で思う

コンビニの冷凍庫で寝そべったり、飲食店の食品保管庫で寝そべったり、
遊戯施設での悪ふざけ(本人自称)などの写真をTwitterやFacebookなどに載せて、
それが拡散して大事になっている事件が相次いでいます。

当然ながら、「掲載された行為はやってはいけないこと」ではあるのですが、
「ネットに載せることのなんたるか」を「判っていない方」が多いんですね。

1 Twitterの場合は、最初は自分のフォロワーにしか見せないつもりでも、
  リツイートされたり、画像を保存されてどこかに転載される危険性があります。

2 LINEの「グルチャ」(グループチャット)も、「グループ以外には読めない」つもりでも
  やはりログを保存されて転載される可能性があります。

3 Facebookも 設定を間違うと不特定多数が閲覧できる状態になります。

4 Google会議だっけか、これも設定を確認しないと「メンバー外」に丸見えになります。
  (類似サービス全般に言えます)

5 基本的に文字だけでのやりとりだから、文章には十分な配慮が必要なのです。
  (私世代なら、「300bpsの音響カプラでピーヒャラ」の時代のNiftyやPC-VANを
  ご存じの方は多いはず。 課金に関わりますから、短い文章で的確に伝える
  文章力も必要でした)

まあ 一言で言えば「ネットの危険性」の認識が無いんですね。

無線の世界でも似たようなことがあって、

「世界中でこのチャンネルを使っているのは自分たちだけ」

という認識を持っている方が時々居ます。  
 

「このチャンネルを使いたかったら、年**円を***クラブに払えばいい。
他には誰も使わせないから」
というような感じで、不法CB機や、不法改造パーソナル無線機で固定チャンネルで
運用する不法局が増えました。
そういうチャンネルは「見張り番」が常時居るんですね。

当然、そういうことを知らない方(合法局)も居ますから、意図せずして
そういう「見張り番」から怒られる例も多かったのです。

当然、不法局側に非が有ります。

合法機はチャンネル選択は自動選択(一秒間一定以上の受信入力が無ければ
「空きチャンネル」と判断した)ですが、不法機は、その機能を使っていないわけです
からね。

アマチュア無線の通信は「他のアマチュア局やアマチュア局の通信を受信するのが
趣味の方に聞かれてもかまわないもの」でなければならないのは国際常識です。

ネットの掲示板やTwitterやLINE、チャットも同じような注意が必要なのです。