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2022年11月

2022年11月19日 (土)

ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等に係る制度改正案に対する意見募集

ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等に係る制度改正案に対する意見募集

https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban14_02000567.html

 

 総務省は、「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用に関する提言」(令和4年8月)等に基づき、
アマチュア無線の体験機会や活用機会の拡大及び免許手続の迅速化・制度の簡素合理化等のため、
電波法施行規則等の一部を改正する省令案等の制度改正案を作成しました。
 同省令等の制度改正案について、令和4年11月17日(木)から同年12月16日(金)の間、意見募集を行います。

改正案の一部 資料は150ページ超なので。ひとまず注目するべき骨子を記載します。
(精読結果により書き換える可能性が有ります。)

1 局免申請書が変わる。
   技適機のみか、非技適機が有るかで2種類になる。

2 局免の周波数、電波型式、空中線電力は、 
  一,二,三,四アマ資格(外国資格の読み替え含む)と移動する・しないの組み合わせで8通りの一括記載コードになる。
  (「一アマの移動する局」と「二アマの移動する局」の免許範囲(周波数、電波型式、空中線電力)は全く同じになります)

  実際には工事設計書に記載した送信機の範囲になるが、
  たとえば「144/430のハンディ機しかない方がHF機を買ってきた」というときの手続きが楽になる。
  従来は「増設申請してHFが追記された局免到着がMUST」だったが、改正案では「送信機の増設届だけ」になる。
  (増設・取替の送信機が技適機だと届け出だけ。非技適機だとJARDかTSSの保証は必要だが届け出だけになる。)

  端的に言えば​
  「空中線電力200ワット以下なら資格内で自由。送信機の届け出で済む。」
  の実現です。(200ワット超は要検査。 要電波防護指針検討。)

  今まで苦労して申請・許可された「一括記載コードに含まれない特殊モード」(N0N、G7Wなど)も
  新一括記載コードには含まれますから、電波型式や占有帯域幅を各種列記して無線局免許状が別紙続きの方も
  改正案では基本的に1枚で足ります。
  (工事設計書に記載した送信機により発射出来る周波数に応じた備考(電力制限や一次業務保護など)が
  記載される場合は2枚綴りや3枚綴りは有り得るでしょう。)

  関連で「電波型式毎の占有帯域幅の許容値告示」も改正され、
  「今まで規定が無かった電波型式」として一括指定されることになります。

3 附属装置の諸元の提出が基本的に不要になる。
  マイク端子(相当端子含む)から信号を入力するものは基本的に不要になる。
  (今は「パソコンを繋ぐ」等の記載は必須)

4 体験局ではなくても体験運用が可能になる。
  但し、超杓子定規に言うと「「体験させただけ」では違反」で、
  「体験者の中から従免局免取得者が出てくるように務める。」または
  「ワイヤレスネットワーク技術に関心を持てるような体験で有る」必要が在る。

5 記念局はアマチュア無線のPR、ワイヤレス技術への興味喚起など公益性が要求される。
  「記念局を運営しました」「体験運用の監督をしました」という「運営陣の自己満足目的」ではダメです。
   「運用予定(場所、期間、周波数帯等)を各催事のパンフレット等での「一般公衆への告知」が必須」です。

6 ARISS臨時局(国際宇宙基地との交信を目的にした臨時に設置する局)や体験局は4により廃止です。
  但しARISSに関しては「NASAから交信日時の割り当てを受ける」部分は必須です。

7 バンドプラン告示は、かなりスッキリになる。
  「短波帯の「外国との交信に限り狭帯域データ通信可」」が削除される。
  (たとえば 7,074kHz FT8 での日本同士の交信が合法になる。)

  但し、「HF帯では「狭帯域デジタル専用帯が廃止」」など、新たな懸念事項が在る。
  例 7,030~7,045kHzは今は狭帯域デジタル専用帯だが、改正案ではSSBが可能になるので、
  狭帯域デジタルとSSBとの混信が問題になり得る。
  とは言え 原状のの7,074kHzはSSBとの共存状態であるので、問題にはならない可能性は在る。

  また、IARU Reg.3のバンドプランと日本のバンドプランに相違が出てきた場合に、
  改正案では対応が容易になるメリットがある。
      (例 昨年のIARU Reg.3 から出された「7,041kHzのFT8問題」への対応も容易になる。)

  VUHFでは「VoIP専用帯の廃止」が在るのでVoIP局と従来のFMでの交信をする局との混信問題が懸念事項になります。  

8 再免許申請期間が「有効期間満了6ヶ月前から1ヶ月前まで」になる。
  (今は「1年前から1ヶ月前まで」なので期間短縮。)
  ここは賛否両論でしょう。

9 従免申請と開局申請を同時に行えるようになる。
  この場合は、「常置(設置)場所を管轄する総合通信局に両方の申請書を提出する」と、
  従免交付後に局免申請書の従免番号欄を補完して局免を交付してくれます。

10 講習会関連告示の変更。
  講習会講師、講習会管理責任をしている方は改正案に目を通すべきです。

11 アマチュア無線機の技適時の測定方法
  自作機の技適を取ろうとする方や、実際に「仕事で技適の測定員をしている」という方は必読です。


参考 JJ1WTL 本林さんによる もう少し丁寧な解説

パブコメ募集:ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等(1) 2022年11月17日
https://jj1wtl.at.webry.info/202211/article_14.html

パブコメ募集:ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等(2) 2022年11月19日
https://jj1wtl.at.webry.info/202211/article_15.html

パブコメ募集:ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等(3) 2022年11月19日
https://jj1wtl.at.webry.info/202211/article_16.html


2022年11月12日 (土)

ARRL EMEコンテスト 144MHzのEME帯はクリアにしていただきたい。

 今年(2022年)は 11月12日0900JST~11月13日0900JSTまで、
50MHz~1200MHz 帯が対象です。

ここで問題なのは、11月10日 00:00~11月20日 23:59までは
JL3YYKサバイバル・ハムクラブ主催第4回マラソンコンテスト
が開催されていますので、144MHz 帯のSSB帯は賑やかになります。

せめて、今日 11月12日は「月が見えている時間帯」は、

「このマラソンコンテスト参加者は144.15MHz以下の使用は差し控えて戴きたい」ところです。

理由は
144.150MHz以下に常駐しているSSB愛好家の信号は このARRL EMEコンテスト参加者にとっては脅威だからです。

「サバイバルコンテスト期間中(10日間)は我慢しろ」という声が在るようですが、それはそのまま
「ARRL EMEコンテスト期間中(今年は11月12日の日本で月が可視範囲にある時間帯の「たった一晩」)は、
サバイバルコンテスト参加者こそ我慢しろ」とお返しいたします。


参考


20221111_arrl_eme

ARRL EME CONTEST
http://arrl.org/eme-contest

JL3YYKサバイバル・ハムクラブ主催第4回マラソンコンテスト ご参加の方へ: ませ1りすか (asablo.jp) 2022年11月12日 08時09分46秒
http://jp1lrt.asablo.jp/blog/2022/11/12/9540328

コンテスト案内  第4回サバイバルマラソンコンテスト   4.11.6更新
http://jl3yyk.sakura.tv/kontesutoannai.html


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