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2020年10月16日 (金)

アマチュア業務の改革パブリックコメント

JARD会長とJARL会長の要望か短期間のパブリックコメント実施ですが、
「水面下で誰が一番動いていたのか」を考えるべきです。
一番動いていたのは社団法人関係者ではありません。

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総務省は、アマチュア無線に係る制度整備を行うため、電波法関係省令及び告示等の改正案を
作成しました。つきましては、改正案について、令和2年10月16日(金)から同年11月17日(火)
までの間、意見を募集します。

https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban14_02000473.html

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資料2では現在の電波法施行規則や電波関係審査基準の改正案が載っています。

現在の簡易無線業務の定義には「アマチュア業務に該当する者は除く」という
趣旨の規定があります。これは、
杓子定規に言うと、
簡易無線(異免許人間通信が認められているもの)ではアマチュア無線風通信は禁止
なのですが、実態は本省もアマチュア無線風通信を容認していますし、
実際に愛好家によってアマチュア無線風通信が行われています。

アマチュア業務の定義変更で、従来なら簡易無線で行うべきだった通信の一部を行えるように
なることから条文間の矛盾解消と、実態に合わせることが変更点なのでしょう。


大胆な改正だと思います。
各種SNS等によると「受け入れ難い」という意見の方も大勢居るようです。

新たに認められる通信は、
(1) 従来なら目的外通信(かつての監査指導規定で定義されていた「アマチュア業務
  外通信の例示(平成9年頃に削除された)」にあった内容の一部。)が一部容認される。

(2) 有資格者の家族が監督すれば、無資格の学齢以下の子供と、学校の社団局では
  有資格の教職員が監督すれば、その学校の無資格の生徒が、
  連絡の設定と終了以外の通信をできる。 体験局によらない体験です。

というものです。

かつては監査指導規定で「アマチュア業務では無い通信の例示」に挙げられていた
通信の一部が条件付きで容認されることになるから、慎重に考慮して意見を出します。
(例示は平成9年頃に削除されました。)

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2020年10月17日 0900追記

Twitter等を見ると、反対意見を出す方が多いように思います。
今までは目的外通信とされているものが、一部許可されるのですから至極当然でしょう。
「ボランティア活動等での利用はITU-RRのアマチュア業務の規定にも抵触する」
という方が居ますが、ITU-RRのアマチュア業務の定義に抵触するならば
アメリカでも行われないはずですが、アメリカでは一定条件で許可されていますよね。
総務省が提示した資料にあるとおり、アメリカでの実例を踏まえたものですが、
日本とアメリカの法体系、各種規定が異なる点は考慮しなければなりません。

今回の改正点は、告示でボランティア活動等での利用を法令上許可することを追加しようと
いうものですから、原案通りでも原案改正でも、告示化された場合は、
総務省は当然、JARLとJARDに意見を聞いた上で告示改正を行うわけですし、
都度パブコメも行います。
その時には、その時の理事がどう考えるかが重要ですし、
検討委員会を設置するなら委員、社員総会で社員に問うなら、社員がどう考えるかが重要です。
会員、非会員の声も重要ですね。(基本的に各社員が集めて総会で意見するべきだが、
適宜 JARL内の適切な部署や専門委員会宛に意見を出すべきです。

反対意見を出す場合でも賛成意見を出す場合でも、感情的にならずに
理路整然と、単刀直入に賛否の理由を挙げないとなりません。

基本的に原案のままのことが多いですが、先の一括記載コード3MAと4MAの改正の際は、
「現在A1Aの免許の方は3MAに読み替えをお願いする」がJARLと数人の個人の方が
意見を出したら反映されたことは記憶に新しいですね。その例を踏まえれば、
賛成意見でも付帯意見によって、もっと良い内容に変わる場合が在ります。
反対意見の理由によっては、アマチュア無線と簡易無線で通信できる範囲が狭められる
藪蛇になる可能性があります。

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2020年10月17日 23:30追記

改正案の条文について、正しく理解したい方は下記を参照してください。

7K1BIB 山内さん(JARL関東地方本部区域社員、御本業は弁護士)のブログ
2020年10月17日 
「社会貢献活動・体験機会拡大」改正案パブコメの読み解き
https://7k1bib.wordpress.com/2020/10/17/public-service-radio-amateur/

JJ1WL 本林さん JARL関東地方本部区域社員 各種情報の分析力は定評があります。
2020年10月16日 パブコメ募集:社会貢献活動への活用・小中学生の体験機会の拡大
https://jj1wtl.at.webry.info/202010/article_9.html

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2020年10月18日 17:45追記

Twitterで顕著だけど、このパブコメに関して賛否両論なのですが、
賛成論者や改正案解説者に対して、

「反対するのが当然だろ この馬鹿が!」

という趣旨の喧嘩文でレスを付ける方が居ます。

なかには、こちらはフォローしていないし、むこうもこちらをフォローしていない
間柄での初レスで、いきなり

「賛成するお前はバカだ」

という趣旨のレスを付ける者も居る。

Twitterは、いわゆる鍵アカだと、相互フォローしている間で無いと読めないが、
非鍵アカだとTwitterをしている方全員が読めますからね。

そのような、いきなりの罵詈雑言は、

「アマチュア無線家は、無線でも、意見が異なる相手に罵詈雑言を言うのですか。
たまたま聞いていた方がどう思うかお構いなしですか」

と言うことになるのですけど、それはアマチュア無線にとってマイナスですよね。

なぜ反対なのか、なぜ賛成なのか、理路整然と意見交換をするべきです。

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2020年11月15日 21:45追記

募集初日に条件付き賛成で意見を提出しましたが、本日修正意見を出しました。
差分は

(1) ITU-RRとの整合性は問題が無いのかエビデンスを示せ。
     (逆説的に「ITU-RRに反するなら改正するな」です。)

(2) 金銭の授受は電波法第74条第2項以外も許容するのか。

(3) 需要が高まると思われる145MHz帯と435MHz帯の不法局や
  違法局をどうするのか。

(4) 改正案通りまたは一部修正で改正する場合において、反対意見を言う者を
  どう納得させるのか、JARLとJARDの役員と相談の上で啓蒙に努めよ。

を強調しました。

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