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2017年8月14日 (月)

用語解説シリーズ 第83回目 「狭帯域デジタル」

アマチュア局にここ3年ほどの間に急激にアマチュア局で流行している
「狭帯域デジタル方式」にはパケット通信やSSTV、FAXを除いて

RTTY、PSK、JT2、JT4、JT44、...
JT65、JT6M、JT9、JT9Fast、JT10 (T10)、
MT63、WSPR、FreeDV、FT8、QRA64、
MSK144、FSK441、JTMS、ISCAT、ROS、
WSQ、OLIVIA、Feld HELL、GMSK、MFSK、
AMTOR

と26種類が確認できましたが、
これ以外にもまだありそうです。


狭帯域デジタルの各方式を運用するためには付属装置が必要です。
「付属装置の諸元」の記載内容には
「占有周波数帯域幅の理論値が算出しやすいこと」、
「符号構成が明らかなこと」などの基準があります。

たとえば「周波数偏移」については
RTTYで言うと 周波数偏移±85Hz と書くと、正シフトとして、

スペース周波数 = 副搬送波周波数 - 85Hz
マーク周波数   = 副搬送波周波数 + 85Hz

よって「周波数偏移幅」は
マーク周波数 - スペース周波数 =
(副搬送波周波数 + 85Hz) - (副搬送波周波数 - 85Hz) = 170Hz
となります。

他方、「周波数偏移 170Hz (+170Hz)と書くと、同様に
スペース周波数 = 副搬送波周波数
マーク周波数   = 副搬送波周波数 + 170Hz

よって「周波数偏移幅」は
マーク周波数 - スペース周波数 =
(副搬送波周波数 + 170Hz) - (副搬送波周波数) = 170Hz
となります。

このあたりに注意して諸元を記載する必要が有ります。
なぜなら、日本では、いわゆる「バンドプラン告示」により、

(1) 1,910kHz帯以下では占有周波数帯域が200Hz以下。

(2) 3,537.5kHz帯から24,940kHz帯までは占有周波数帯域が3kHz以下。

(3) 28.85MHz帯以上では占有周波数帯域幅6kHzを超えるものも許可される。

これから「その方式自体が許可されない」
「その方式のうち占有周波数帯域幅が小さいサブモードが許可される」ということが発生しますので、
各方式毎にアマチュアバンド毎の使用可否が分かり易いことが必要です。

たとえば 
JT65は「1,910kHz帯以下ではサブモード JT65A(速度2.7ボー、偏移幅174.96Hz)に限る。」

QRA64は「1,910kHz帯以下ではサブモードQRA64A(周波数偏移幅109.375Hz、通信速度1.736Bps)に限る。」

RTTYでは「1,910kHz帯では周波数偏移幅85Hz、通信速度45.5ボー以下に限る」
は典型例です。

QRA64については「1,910kHz帯以下では周波数偏移幅109.375Hzに限る」でも認められている例が多いですが、これは
QRA64で5種類(1.736Bps, 3.472Bps, 6.944Bps, 13.889Bps, 27.778Bps)ある通信速度を
「通信速度1.736Bpsのみ」にしている方の場合のようです。

こぼれ話として、
「アマチュア局の送信装置には秘匿性を持たせる機能は許可しない」
という規程が無線設備規則第18条第2項や関連ITU-RRの規程に在りますが、
「各種デジタルモードは、アマチュア局に浸透している方式であること、暗号化と復号化の手順が
広く公開されていること」という基準でこれに引っかからないことになっているのだそうです。
(D-star、C4FMなどのデジタル音声系も同様です)

さらに 豆知識ですが、
FreeDV で G7W を申請すると 「1K13 G7W」という指定がされるようです。
これは、FreeDVの信号の帯域幅が1,125Hzなので、
これをSSB送信機で送信すると、占有周波数帯域幅が約1.13kHzになることから、
「占有周波数帯域幅 1.13kHz以内の G7W」として指定されます。

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