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2017年6月18日 (日)

アマチュアコードと新たな通信方式の普及とそれに伴う工夫

JARL制定の「アマチュアコード」をご存じの方は多いと思います。

1.アマチュアは、良き社会人であること 
 法を守り、マナーを身につけ、JARLとともにアマチュア無線の発展に努力する。 

1.アマチュアは、健全であること 
 アマチュア無線は、趣味であり、仕事、学業、家庭をおろそかにしない。 

1.アマチュアは、親切であること 
 通信には友愛の心を、初心者には親切な指導を、社会へは奉仕をおしまない。 

1.アマチュアは、進歩的であること 
 常に科学的な進歩を求め、能率的で有効な通信ができるようにする。 

1.アマチュアは、国際的であること 
 アマチュア無線を通じて諸外国に友を求め、国際親善に寄与する。

アマチュア無線は、その性格上時代とともに、それまで無かった通信方式による
通信が行われることが多い性格が在ります。

たとえば、35年ほど前は、それまで二アマ以上でなければ許可されなかった
FAXやATV、SSTV等の画像通信が今の三,四アマに許可されたことからの画像通信ブーム。

30年ほど前はパケット通信。
このときはパケット通信専用周波数帯がJARLバンドプランに定められました。

現在では「デジタル音声」や「狭帯域デジタル」がここ数年増えています。

ここで、デジタル音声は音声信号のデジタル化の方式が異なれば復調できません。
狭帯域デジタルは様々な方式が有りますが、これも方式が異なればデコードできません。

このため、通信方式に依っては、アマチュアコードに則り、
「お互いが気持ちよく楽しむため」に、
「今までに無い工夫」が必要になる場合が有ります。

その工夫とは、たとえば、狭帯域デジタルにおいては、

1:狭帯域デジタルの特徴とその周波数帯の伝搬特性に合わせた
  混信妨害回避策として、
  海外との交信用と日本同士での交信用では、主に使用する周波数(QRG)を分離する。
  但し電波の伝搬状況によっては分離しないことも可。
  という提案が出された周波数帯が在る。

2:送信タイミングの調整。
  1分ごとに送受信を交代する通信方式では偶数分と奇数分それぞれに、どちらが
  送信するかを決める。
  たとえば、周波数帯によっては日本からは奇数分、海外からは偶数分が慣習に
  なりつつある。

この2点を
「待ち受けている微弱な着信信号を保護するための工夫」
「アマチュア業務を健全に楽しむための工夫」
とすれば、
電波法第56条、無線局運用規則第19条の2、無線局運用規則第258条の、
「混信・妨害回避の規定」の観点に照らしても理にかなったものと言えると思います。

「まずはこれでやってみよう」という案をまとめるのは大変だと思います。

海外でもQRG+3kHzから QRG+5kHzにしようという動きもあります。
5kHzの幅の中に分散するわけですね。
QRG+5kHzになった場合は、USB時の3kHzフィルタの関係で
+3~+5kHzの使用をするには、
無線機の表示周波数を+2kHzにしないとなりませんが、
一部の周波数帯では「JT9 のQRGはJT65 + 2kHz」という慣習がありますので、
それを応用すれば、さほど混乱は起きないと思います。

ともかく、狭帯域デジタルは現在爆発的にユーザーが増えているので、
アマチュアコードの「進歩的であること」や「良き社会人であること」
に鑑み、
新たな慣習の確立が必要になっていると思います。

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