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2017年2月12日 (日)

用語解説シリーズ 第80回目 通話表

最近、Twitterのとあるアカウントが
「アマチュア無線では無線局運用規則別表第五号の通話表を絶対に使わなければならない」
という趣旨のこをと言っているようです。

この「アマチュア業務では絶対に無線局運用規則別表第五号の通話表を使うこと」は誤りです。

無線局運用規則第十四条では

第十四条
 無線電話による通信(以下「無線電話通信」という。)の業務用語には、
別表第四号に定める略語を使用するものとする。

 無線電話通信においては、前項の略語と同意義の他の語辞を使用してはならない。
ただし、別表第二号に定める略符号(「QRT」、「QUM」、「QUZ」、
「DDD」、「SOS」、「TTT」及び「XXX」を除く。)の使用を妨げない。

 海上移動業務又は航空移動業務の無線電話通信において固有の名称、略符号、
数字、つづりの複雑な語辞等を一字ずつ区切つて送信する場合及び
航空移動業務の航空交通管制に関する無線電話通信において数字を送信する場合は、
別表第五号に定める通話表を使用しなければならない。

 海上移動業務及び航空移動業務以外の業務の無線電話通信においても、
語辞を一字ずつ区切つて送信する場合は、なるべく前項の通話表を使用するものとする。

 海上移動業務及び海上移動衛星業務の無線電話による国際通信においては、
なるべく国際海事機関が定める標準海事航海用語を使用するものとする。

 航空移動業務及び航空移動衛星業務の無線電話による国際通信においては、
なるべく国際民間航空機関が定める略語及び符号を使用するものとする。

####

と規定されています。

つまり、

第三項の規定に依り「海上移動業務又は航空移動業務」で
「無線電話で、語字を一字ずつずつ区切って送る場合」は
「別表第五号の通話表を使いなさい」です。

第四項の規定では
海上移動業務又は航空移動業務以外の業務」でも
「語字を一字ずつずつ区切って送る場合はなるべく別表第五号を使いなさい」です。

アマチュア局は、第四項に従えば良いのです。
このため、基本は別表第五号です。
でも「伝えやすさの観点では、別の語を使っても良い」
のです。

たとえば、著名な地点名、人名、国名などを使って、
少ない伝送回数(理想は当然1回)で相手局に了解して貰うことが
肝要です。

このため、たとえば「J」を「Juliet」ではなく「Japan」というのは許容できます。
但し、「クリスマス」を「X'mas」から「X」としてはいけません。
英語では「クリスマス」は「Christmas」が正しい綴りなので「C」になってしまいます。

なお「J」を「ジュリエイト」と言うのは御法度」です。
ジュリエット」の「」にアクセントを置くあまりの派生でできた
言い方
でしょうが、これでは外国人には通じませんし、
日本人でもこの言い方を嫌う方は多いです。


さらに、3年ほど前の、とあるコールサインでのtweetで、
「無線電話ではQRTは使うな」というものが有りますが、
これも誤りです。

無線電話で使う略語は、無線局運用規則第十四条により
「無線局運用規則別表第四号」ですが、
この別表第四号には『「QRT」を無線電話ではどう送信するのか』
の規定が在りません。

(「QRT DISTRES」と「QRT SOSバー」を無線電話で送信する際の規定はありますが、
どちらも「通信停止遭難」を意味するものです)

無線局運用規則第十四条第2項の「但し書き」では、

「別表第四号で規定している用語は、他の言い方をしてはいけないが、
別表第二号の用語は「QRT」、「QUM」、「QUZ」、
「DDD」、「SOS」、「TTT」及び「XXX」を除いて使っても良いよ」


という意味です。

このため、別表第四号に規定が無いものは、慣用的に別表第二号が使用されているのが実情では無いでしょうか。
「QRA」を自分の名前などアマチュア無線流解釈になっているものも在りますけどね。

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