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2017年2月

2017年2月26日 (日)

平成28年度 早稲田大学文学部入試問題に CQ誌登場

間接的に知ったのですが、今年の早稲田大学 文学部の入試問題の大問2の「長文読解」の中に

「コスモポリタン的美徳を身につけたアマチュア無線家たることを確認するCQ ham radio」

とあります。

コスモポリタン:国際的。

アマチュアコードの「国際的で在ること」からですかね。

出題内容には絡んでいないようです。

問題紹介は下記。
http://nyushi.nikkei.co.jp/honshi/17/w01-31p.pdf

問題文章の筆者は「メディア文化論」では高名な河崎吉紀氏だそうです。

「コスモポリタン的美徳」には、外部から見ると、
以下のとおりのアマチュア無線への印象があるのでしょう。

1:「アマチュア無線」では、人種、国籍、性別、思想を超えた世界共通の趣味である。

2:短波帯は、周波数、季節、時刻により通信が可能な国と地域が変わることで「国境」を感じることができる。

3:VHF帯以上でも Es等での海外との交信は可能であるし、Wires系、D-star系を使用する場合は
  2のような状態は起きないが、D-starの「ゲート越え」場合は、どこからアクセスしているかを容易に知り得る。

から、

「アマチュア無線はコスモポリタンたるに相応しい方々が楽しむべきであり、
そのアマチュア無線家向けの雑誌のCQ Ham radio誌は
「自分がコスモポリタンであることを確認するためのメディアである」

ということなのでしょう。

現状を考えると、かなりアマチュア無線について美化されているように思えますが、
その美化された状況に近づけるようにしていきたいですね。

2017年2月18日 (土)

CQ Ham radio 2017年3月号

120-121ページに私が執筆した記事が載っています。

「JT65運用ガイド」 JA1FMN 山西秀司さん担当の中のコラムです。

各総合通信局の報道資料で、

「日本のアマチュアバンド外でデジタル通信(JT65)を行った」

などで摘発される件数が増えていることを受けて執筆したものです。

誌面の関係で肩書きは割愛していますが、

(一社)日本アマチュア無線連盟 東京都支部監査指導委員
(一社)日本アマチュア無線連盟 関東地方本部区域社員
総務省 東京都電波適正利用推進員協議会 会長

という立場で、
アマチュアバンド逸脱防止と使用区別逸脱防止を啓蒙する目的で、
「そんなの判っているよ」とおっしゃる方にも最新告示の再確認を
促す意味で執筆しました。

2017年2月12日 (日)

用語解説シリーズ 第80回目 通話表

最近、Twitterのとあるアカウントが
「アマチュア無線では無線局運用規則別表第五号の通話表を絶対に使わなければならない」
という趣旨のこをと言っているようです。

この「アマチュア業務では絶対に無線局運用規則別表第五号の通話表を使うこと」は誤りです。

無線局運用規則第十四条では

第十四条
 無線電話による通信(以下「無線電話通信」という。)の業務用語には、
別表第四号に定める略語を使用するものとする。

 無線電話通信においては、前項の略語と同意義の他の語辞を使用してはならない。
ただし、別表第二号に定める略符号(「QRT」、「QUM」、「QUZ」、
「DDD」、「SOS」、「TTT」及び「XXX」を除く。)の使用を妨げない。

 海上移動業務又は航空移動業務の無線電話通信において固有の名称、略符号、
数字、つづりの複雑な語辞等を一字ずつ区切つて送信する場合及び
航空移動業務の航空交通管制に関する無線電話通信において数字を送信する場合は、
別表第五号に定める通話表を使用しなければならない。

 海上移動業務及び航空移動業務以外の業務の無線電話通信においても、
語辞を一字ずつ区切つて送信する場合は、なるべく前項の通話表を使用するものとする。

 海上移動業務及び海上移動衛星業務の無線電話による国際通信においては、
なるべく国際海事機関が定める標準海事航海用語を使用するものとする。

 航空移動業務及び航空移動衛星業務の無線電話による国際通信においては、
なるべく国際民間航空機関が定める略語及び符号を使用するものとする。

####

と規定されています。

つまり、

第三項の規定に依り「海上移動業務又は航空移動業務」で
「無線電話で、語字を一字ずつずつ区切って送る場合」は
「別表第五号の通話表を使いなさい」です。

第四項の規定では
海上移動業務又は航空移動業務以外の業務」でも
「語字を一字ずつずつ区切って送る場合はなるべく別表第五号を使いなさい」です。

アマチュア局は、第四項に従えば良いのです。
このため、基本は別表第五号です。
でも「伝えやすさの観点では、別の語を使っても良い」
のです。

たとえば、著名な地点名、人名、国名などを使って、
少ない伝送回数(理想は当然1回)で相手局に了解して貰うことが
肝要です。

このため、たとえば「J」を「Juliet」ではなく「Japan」というのは許容できます。
但し、「クリスマス」を「X'mas」から「X」としてはいけません。
英語では「クリスマス」は「Christmas」が正しい綴りなので「C」になってしまいます。

なお「J」を「ジュリエイト」と言うのは御法度」です。
ジュリエット」の「」にアクセントを置くあまりの派生でできた
言い方
でしょうが、これでは外国人には通じませんし、
日本人でもこの言い方を嫌う方は多いです。


さらに、3年ほど前の、とあるコールサインでのtweetで、
「無線電話ではQRTは使うな」というものが有りますが、
これも誤りです。

無線電話で使う略語は、無線局運用規則第十四条により
「無線局運用規則別表第四号」ですが、
この別表第四号には『「QRT」を無線電話ではどう送信するのか』
の規定が在りません。

(「QRT DISTRES」と「QRT SOSバー」を無線電話で送信する際の規定はありますが、
どちらも「通信停止遭難」を意味するものです)

無線局運用規則第十四条第2項の「但し書き」では、

「別表第四号で規定している用語は、他の言い方をしてはいけないが、
別表第二号の用語は「QRT」、「QUM」、「QUZ」、
「DDD」、「SOS」、「TTT」及び「XXX」を除いて使っても良いよ」


という意味です。

このため、別表第四号に規定が無いものは、慣用的に別表第二号が使用されているのが実情では無いでしょうか。
「QRA」を自分の名前などアマチュア無線流解釈になっているものも在りますけどね。

2017年2月 5日 (日)

3,576kHzはオフバンド、そして危険な周波数です。

平成27年10月16日付 関東総合通信局 報道資料

http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/info/27/1015uk.html


アマチュア局が動作することを許される周波数帯外の電波監視について

抜粋:
《オフバンド※1での電波発射は違反です》

※1 オフバンド
 平成21年総務省告示第126号「アマチュア局が動作することを許される
周波数帯を定める件」において示される周波数の範囲外の意。
JT65でオフバンド通信となる周波数の例 1,838kHz、3,576kHzなど

####
ここで、三才ブックスが刊行している「周波数帳」のバックナンバーを見ると、
3,576.5kHz(周波数帳の方針から、搬送波周波数)に、防衛庁が
使っている周波数が載っています。
電波型式は A1AとJ3Eで、J3Eの場合はUSBです。

業務局では、占有周波数帯の中心で周波数を表しますから、
搬送波周波数 3,576.5KHz の J3E(USB)の場合は、
中心周波数は 3,578kHz となります。

ここで、3,576kHz で JT65等に出るとどうなるでしょうか。
JT65等ではUSBを使いますから、
3,576~3,579kHzの間に DF が有ることになります。
ということは、ほぼ完全に この 3,576.5kHzに妨害を与えることになります。

周波数割当には公開の原則がありますが、
世界的に治安維持関係、防衛(軍隊)関係の周波数は非公開が原則です。

今もこの周波数帳に書いてあるとおりに割り当てられているかどうかは判りません。

2004年版周波数帳までは類似表記で掲載が確認できています。
さらに「3,578.5kHz は気象庁が使用している」と掲載している号(2004年版)もあります。
この周波数にも3,576kHzの使用は妨害を与えますね。

3,576.5kHzの防衛庁の割当は今も有効なのか。
これは総務省の免許情報検索でも検索は不可能でしょう。

3,578.5kHzの気象庁は出てくる可能性は有りますが、これも
位置づけによっては非公開でしょう。

学生時代の同期の友人の一人で、一総通持ちの方が気象庁に就職しています。
その友人は、気象庁本庁(日本の某所にある通信所)で、
マーカス島(南鳥島)との短波通信回線を担当したことが有り、
周波数は教えてくれませんでしたが、短波帯に何カ所か、
電波伝搬を考慮して使い分けするための専用周波数があることを
言っていました。

ネット回線が発達した今では、衛星経由で通信するでしょうけど、
短波回線をバックアップで持っている可能性は否定できません。

この周波数帳掲載の割当が今も在るとすれば、
3,576kHzでJT65を運用すると、
3576.5kHzや3,578.5kHzに妨害を与えることになります。
この場合は、電波法第一〇八条の二に規定する「重要無線通信妨害」を
適用される可能性が高いことになります。

ですので、3,576kHzでの運用はオフバンドですし、上記理由から、
意図的でもうっかりでも絶対にやってはいけません。

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