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2013年10月30日 (水)

用語解説シリーズ 48回目 「相互変調」

受信時に起きる障害の原因に「相互変調」があります。

2以上の受信信号が、受信機の初段の高周波増幅部の増幅素子の
「非直線性」の部分で干渉が起きる(周波数混合回路の動作原理でもある)のが
主な原因です。

いくつか例を挙げます。

1; 横浜市周辺でテレビがアナログ時代は1295.00MHzでTVKテレビ音声が聞こえた。

原因は単純です。TVKテレビ(本局)のアナログ時代は

送信所:    横浜市鶴見区 三ッ池公園
チャンネル:  42ch
周波数:    映像周波数 645.25MHz/音声周波数:649.75MHz
出力:     映像 10kW/音声 2.5kW
実効輻射電力: 映像 125kW/音声 31kW

映像周波数と音声周波数が相互変調を起こすと 645.25 + 649.75 = 1295.00 となります。

1295.00MHzは1200MHz帯のFM(F3E)通信時の呼出周波数です。
1295.00MHz帯で「プリアンプ」を使っていて、プリアンプオンだと顕著でした。

2: 東京周辺での 1620kHzの「路側ラジオ」に混信する英語放送

810kHzの「AFN」(かつてのFEN)の2倍波です。
AFNの送信所が近いと顕著です。 横田基地周辺でしょうか。
これは混変調や相互変調が原因ではありませんが、
路側ラジオ(いわゆる「道路交通状況放送」)の受信に支障がある場合が有り、
それが激しい場所では路側ラジオは「1629kHz」を使う場合が有ります。

3: 14080kHz (RTTY(というより「パケット通信」のほうが正しいようです)の
JT9モードやJT65モード等で多用される 14076kHz, 14078kHzにQRMになる)での
東アジアの某放送局

その放送局では、この周波数そのものは使っていないようですが、
聞こえる時間帯に、その放送局が3250kHzと7580kHzを使っている場合に、

3250 ×2 = 6500、 6500 + 7580 = 14080 (kHz) という相互変調が発生していると
ズバリピンポイントとなります。

これに関してはアマチュア無線家レベルでできることは、
各地での 3250kHz、7580kHz、6500kHz、14080kHzの状況を確認し、
JARLを通じてIARUに報告し、最終的にITUに上げるくらいしか手がありません。

関東総合通信局の、神奈川県三浦にある短波帯監視所の「短波帯混信申告」に
申告する方法もあります。

送信機1台で 3250kHzと7580kHzを100kWや200kWなどまで増力し、同じアンテナで
送信していると、送信側で発生する可能性もゼロではありません。

かつて、東京タワーから NHK-FM(東京 82.5MHz), FM東京(80.0MHz)、J-WAVE(81.3MHz)が同居送信していたときは
送信機室には「三波共用器」があって、

各送信機の出力はアンテナに出ることはできるけど、他の送信機に行く
(送信機目線では SWRが上がっているのに等しい状態)ことが無い

ということをしていました。
その放送局では、アンテナ共用や、そういう共用器を使っているかどうかは判りません。

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