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2013年9月 8日 (日)

用語解説シリーズ 42回目 「基準周波数」

平成25年度8月期 第一級アマチュア無線技士 国家試験 法規 A-6問。

正解は「4」です。 
条文では「0.5パーセント」ですが選択肢では「0.05パーセント」です。

その根拠と選択肢中に出てきた用語について。

電波法施行規則第2条第1項

五十六 「割当周波数」とは、無線局に割り当てられた周波数帯の中央の周波数をいう。

五十七 「特性周波数」とは、与えられた発射において容易に識別し、かつ、測定する
      ことのできる周波数をいう。

五十八 「基準周波数」とは、割当周波数に対して、固定し、かつ、特定した位置にある
      周波数をいう。この場合において、この周波数の割当周波数に対する偏位は、
      特性周波数が発射によつて占有する周波数帯の中央の周波数に対してもつ 
      偏位と同一の絶対値及び同一の符号をもつものとする。

五十九  「周波数の許容偏差」とは、発射によつて占有する周波数帯の中央の周波数
      の割当周波数からの許容することができる最大の偏差又は発射の特性周波
      数の基準周波数からの許容することができる最大の偏差をいい、百万分率
      又はヘルツで表わす。

 六十一 「占有周波数帯幅」とは、その上限の周波数をこえて輻射され、
      及びその下限の周波数未満において輻射される平均電力が
      それぞれ与えられた発射によつて輻射される全平均電力の
      〇・五パーセントに等しい上限及び下限の周波数帯幅をいう。
      ただし、周波数分割多重方式の場合、テレビジヨン伝送の場合等
      〇・五パーセントの比率が占有周波数帯幅及び必要周波数帯幅の定義を
      実際に適用することが困難な場合においては、異なる比率によることができる。


アマチュア無線的解釈では

「割当周波数」 とは無線局免許状に書いてある周波数。アマチュアバンドの中心周波数。

ただし「4630kHz」の場合は単一周波数。

周波数をスポットで指定する場合やパーソナル無線のような「何kHz間隔何波」の場合は指定された各周波数。

「特性周波数」とは実際に発射した電波の周波数を測定した場合の周波数。
         たとえば、J3E送信機のマイク端子から1500Hzの正弦波を入力した場合、
         アマチュア無線機が表示している周波数から、
         LSBの場合は1500Hz低く、USBの場合は1500Hz高い周波数が測定結果
         になるはずで、その周波数が特性周波数。 
         もし 1500Hzからずれていれば、それが周波数偏差になる。
         A3E送信機やF3E送信機ならば無変調時の搬送波周波数が特性周波数


「基準周波数」とは、アマチュア無線流で言えば「SSBのキャリアポイント」であり、
         市販のアマチュア無線機の場合は「表示している周波数」のこと。

漁業無線機等 アマチュア無線に対する「プロ無線」の場合は
電波型式がJ3E、R3E、H3Eの場合は占有周波数帯域幅の中心で周波数を割り当てたり、
表示する
のですが
J3Eで抑圧、R3Eで低減された搬送波周波数(つまりキャリアポイントであり基準周波数
でもある)はLSBの場合は1500Hz高く、USBの場合は1500Hz低い位置になります。


例 遠洋船舶電話(JBO)や、2MHz帯のSSB無線電話、27MHz帯のSSB無線機などは
   占有周波数帯域(3kHz)の中心周波数で周波数を指定したり表示したりします。

1500Hzの正弦波の送信機能がある無線機で送信した周波数を測定した場合で、

SSB電波の場合は占有周波数帯域幅の中心周波数を無線機が表示する場合は
測定値(特性周波数)と表示は一致するはずです。

式で解説します。
「割当周波数(占有周波数帯の中心周波数)① - 基準周波数②」

=「発射の占有周波数帯の中心周波数③ - 特性周波数(試験により測定可能な周波数)④」

=「一定の偏位の周波数」

搬送波周波数②7100kHz J3E (LSB)とすると①は計算上は7098.5kHzです。
このとき③は周波数偏差が無ければ7098.5kHzで、④は1500Hzの正弦波で
送信周波数を測定した場合、「LSBの場合は測定値+1500Hz」と規定する場合は
7100kHzとなります。

上式を変形し 電波法施行規則第2条第1項第五十九号の解釈を適用して、
周波数偏差 +100Hz とすると

周波数の偏差 (100Hz)=

(発射の占有周波数帯の中心周波数③(7098.6kHz) - 割当周波数①(7098.5kHz)) =

(特性周波数④(7098.6 + 1.5 = 7100.1kHz) - 基準周波数②(7100kHz))

という計算をします。



アマチュア局の場合は マチュアバンドの中心周波数で周波数帯を免許しますが、
周波数偏差を考えるときの「割り当て周波数」とは「キャリアポイント」と考えるのです。

電波法施行規則
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25F30901000014.html

総務省告示平成16年第88号に定める特性試験の試験方法
http://www.tele.soumu.go.jp/j/ref/material/test/

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