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2013年7月

2013年7月29日 (月)

青少年のための科学の祭典 全国大会

毎年 一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL) 東京都支部 が出展しています。
今年は7/27,28でした。 場所は北の丸公園の科学技術館です。

今年の演目は ここ数年の定例で、

八木アンテナの指向性、電波の波長、水平偏波と垂直偏波の違い、電波の遮断と反射

です。

私は今年は人員の都合で28日のみの「出展要員」でしたが、二日間で400名ほどが
ブースを訪問してくださいました。

そのうち、28日は80名ほどは HLの中学生の団体客が入れ替わりでのブース見学です。
支部役員の中に、韓国語での「日常会話なら大丈夫」な方が居ますので、
その方に奮闘していただきまして大好評でした。 
中国語版の解説書も準備しておいたので、これも活用しました。

(例年 ソウル市内の、日本で言う工業高校の生徒の団体や、中高一貫校の理系
コースの生徒の団体が熱心に各ブースを聞いて回っています。
中国人は 北京市内や上海市内の学生団体が多いのですが、今年は 私がブースに
居るときには見かけませんでした)

もちろん 5月の スカイツリー完全移行に絡んだ解説をしたので、
スカイツリー波でテレビを視ている方にも好評でした。

会場で有料頒布していた「出展内容解説集」内の説明と、
ブースで配布した「実験内容解説書」は同一のものです。

解説集での問い合わせ先は JARL 東京都支部長の自宅になっていますが、
解説書の原稿は支部長の依頼によって私が書いたものですので、私に問い合わせを
しても構いません。
ただし 本業との関係で、回答まで数日かかる場合が有ることをご了承ください。

2013年7月27日 (土)

用語解説シリーズ 38回目 「条約」

電波法第三条は

(電波に関する条約)
第三条  電波に関し条約に別段の定があるときは、その規定による

となっています。

ここで「条約」とは電波法施行規則第二条第1項~第3項にある
国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約、
国際電気通信連合憲章に規定する無線通信規則の三法令(以下国際法令)のこととされます。

電波法をはじめとして、各種関連規則には、この国際法令をもとにした規定になっている
ものがあります。
国内法と国際法の規定に差があるときは,国際法の規定によるとされます。
つまり 国内法で○、国際法で●というばあいは●が優先されます。
たとえば一次業務、二次業務については

用語解説シリーズ 29回目 周波数割り当て
用語解説シリーズ 24回目 国際電気通信連合憲章
も参照してください。
国際法の規定を日本語として言い換えるときの表現方法の関係で、
どうしてもわかりにくい表現になってしまう場合が有ります。

 

そんなときは 国際法の日本語訳を調べ、さらに国際法の原文を調べるべきです。

 

国際法は原本はフランス語です。

 

フランス語版を英語に翻訳し、英語版を日本語に翻訳しているので、
まずは英語版を調べるべきですが、
フランス語による法令、条文読解が得意な方はフランス語版を参照すると良いと思います。

記載内容の質問等について

ご覧頂きありがとうございます。

各種解説についての質問をメールで送っていただいた場合は
原則としてこのブログ内で解説の追加・補足をいたします。

ただし 質問者が 契約プロバイダ、通勤通学先等の「容易に変更できない、かつ
個人特定が容易な」メールアドレスを利用して、
さらにフルネームと、有る場合にはコールサインを添えてきた場合には、
質問内容によっては直接回答する場合も有ります。

このブログでの各用語の解説については、

基本的に、無線従事者養成課程講習会で各項目を解説する際に話す内容をもとに、
各種資料(過去のアマチュア無線関連書籍、電波法令集、告示集、電波高専や
無線従事者資格取得を目指す学校で使用する教科書)を元にしています。

よろしくおねがいいたします

2013年7月24日 (水)

用語解説シリーズ 37回目 「秘密の保護」

無線局は、その業務を遂行にあたって必要な機能の受信機を備えています。
ところが、受信機を操作すると目的とする通信の相手以外の通信を受信する
場合が有ります。

国際電気通信連合憲章付属無線通信規則(以下「国際法」) 第十八条には、

####

送信局は、その属する国の主管庁が適当な様式で、かつ、無線通信規則に従って
発給する許可書がなければ、個人又はいかなる団体においても、設置し、
又は運用することができない。ただし、無線通信
規則に定める例外の場合は除く。

許可書を有する者は、国際電気通信連合
憲章及び国際電気通信連合憲章の
関連規定に従い、電気通信秘密を守ることを要する。

さらに許可書には、局が受信機を有する場合には、受信することを許可された

無線通信以外の通信の傍受を禁止すること及びこのような通信を偶然に受信
した場合には、これを再生し、第三者に通知し、又はいかなる目的にも使用
してはならず、その存在さえも漏らしてはならないことを明示又は参照の方法
により記載していなければならない。

###

と規定されています。
この規定を受けて、日本では無線従事者免許証と無線局免許状に
通信の秘密の保護に関する文言が記載されています。
他国の無線従事者免許や無線局免許状も同様です。

電波法第五十九条は、この国際法第十八条を受けての国内規定です。
五十九条の「特定の相手方」とは「自局に許された通信の相手以外(放送の受信を除く)」となります。

上記の規定をアマチュア局に適用すると、

アマチュア局同士の通信以外の通信(アマチュア局と放送局以外の通信)を受信した
場合には、その内容や存在を第三者に開示してはならない

となります。

一般論で言い換えれば

「業務の種類を問わず自局の通信相手として許可されていない無線局の通信を受信した時は、その内容の公開は一切禁止。」

と読み替えてください。

アマチュア局同士の交信記録の第三者への公開は、この規則には抵触しません。
もし抵触するとしたら、アマチュア無線でのあらゆるコンテストが成立しませんし、
いわゆる「DXレポート」や「パケットクラスター」の類いも禁止行為になります。

国際法には

「一般公衆に受信されることを目的とする無線(放送)局の通信(放送)以外の公開禁止」

という規定もあります。(放送局は「一般公衆に受信されることを目的とする無線局」です)

#########

暗語や秘匿装置について:

多くの場合は、無線局は その目的に応じて「特定の相手」と「許可された目的のため」に
通信をします。

この「特定の相手」とは、たとえば同一事業者内、同一団体内です。
この場合は「通信の相手として特定した相手」以外に通信内容を理解させないようにする
ために必要に応じて暗語や秘匿装置の使用が許可されています。

アマチュア業務の場合は国際法で暗語と秘匿装置の使用は認められていません。
これを受けて国内法でも同様の規定があります。
(アマチュア無線用人工衛星のコマンド局を除く)
これは
「アマチュア局の通信は、その目的に鑑み、他のアマチュア局に受信されるのが前提」
だからです。

アマチュア業務以外の無線局の場合は、その業務中に扱った通信の内容の漏洩は
電気通信事業に関しては電気通信事業関連法令でも漏洩は禁止されています。
各種業務無線についても その事業者内の社内規定や関連法令で通信内容の漏洩は
禁止されています。

逆に言えば

『「暗語」や「秘話機能」の使用が許可されている』ということは通信内容を第三者に
開示することを認めていない』

となります。

アナログ方式時代の警察無線、消防無線や、国際遠洋電話(日本ではJBO)など、
今ほど秘話機能が発達していなかった時代には容易に受信(傍受)することが可能でした。
そのために、国際法(無線通信規則)で
「自局の業務外の無線通信を受信(傍受)しても他者に言うな・教えるな」が規定されたのです。

この国際法上の観点からは 某出版社の「周波数帳」は

「一般に公開されていない無線通信の存在を教えている」という観点から発禁になっても仕方が無い。

という考えが成立します。実際には発禁にはなっていないですけどね。

国際法、国内法上 一部の無線局(船舶局等)に備え付けが必須とされている、
特定ジャンルの無線局の周波数や識別信号、運用時間を記載した書籍は、
この「存在の漏洩」では在りません。

2013年7月23日 (火)

用語解説シリーズ 36回目 「特定の相手方」と「通信の相手方」

無線局免許状では「通信の相手方」の欄で「通信の相手」を指定しています。

アマチュア局は「アマチュア局」と指定していますが、
「特定のアマチュア局を指定している」のでは無く、
「全世界の不特定多数のアマチュア局」が相手とされています。

各種業務無線、簡易業務無線は、その業務を遂行するに必要な範囲が相手ですから、
基本的に「免許人所属の同一目的の無線局」が通信の相手です。
この場合は通信の相手を「同一免許人の無線局」と範囲を狭く特定しています。

たとえば、運送事業者ならば同じ運送事業者内、警備業なら同じ警備業会社内です。
業務上無線局が必要な事業の場合は、その事業を遂行するに必要な範囲で通信が
できればよいので、同一事業者内でのみ通信ができれば良いのです。

各種業務無線の場合は、必要に応じて通信の相手の無線局をピンポイントで
特定する場合も有ります。
たとえば 放送局の「演奏所」と「送信所」の間を結ぶ中継無線局であるとか、
人工衛星向けの地上局の場合には
「通信の相手方の無線局の識別信号を指定して特定する」場合が有ります。

最近流行の「デジタル簡易業務無線」には「登録型」と「免許型」があります。
免許型の場合の通信の相手は「免許人所属の(デジタル)簡易無線局」
ですので、他の免許人の「免許型デジタル簡易無線局」との交信はできません。
(電波法第五十二条や電波法第七十四条が適用できる場合を除く)

登録型の場合は「同一登録人所属の同一種別の無線局」以外に
「同一周波数帯を使用する登録型デジタル簡易無線局」を相手にすることが
認められているので、不特定多数の同一種の無線局との交信が認められています。

ここで、気をつけなければならないのは電波法第五十九条は「秘密の保護」です。
この規定をアマチュア局にも厳格に適用した場合は、
以下の行為は電波法第五十九条違反行為になります。
理由は「通信の存在もしくは内容を漏らした」に抵触するからです。

1 いわゆる珍局が出ている周波数、電波型式等のTwitter、パケットクラスター等での
  リアルタイムでの公開。 珍局に限らずEsやScで聞こえる局、
  現に運用されているアマチュア局等の情報も含みます。
  
  「存在を漏らした」に該当します。
 

2 アマチュア無線関連メディア(紙、インターネット等 手段を問わず)への交信
  レポートの投稿、および掲載の禁止。
  たとえばCQ hamradio誌やファイブナイン誌への「近着QSLカード」やDXレポートの
  類いの禁止。DXクラブ等での機関誌への投稿も禁止。
  「存在を漏らした」に該当します。

3 1,2に関わらず、手段の如何を問わず交信ログの第三者への公開禁止。
  たとえば、いわゆるコンテストログの提出、アワードの申請など、
  交信記録を公開する行為の全てを禁止
  「通信の存在と通信内容の両方を漏らした」に該当します。

4 いわゆるQSLカード類の一切の交換禁止。
  特にビューロー経由の場合は、仕分け人に交信データを見られるのはNG。
  eQSLの類いであっても サーバーメンテナンス時などに、第三者がデータを見る
  可能性があるので一切禁止。
  「通信の存在と通信内容の両方を漏らした」に該当します。

####

例をいくつか挙げましたが、要は電波法第五十九条をアマチュア局に超厳格に適用すれば、
「他者への「聞こえているアマチュア局の情報」「自身が行った通信の記録」の公開は一切禁止」
なのです。
ところが、アマチュア局は、国際法上の定義、国内法上の定義を踏まえれば
どこのアマチュア局が聞こえていたか、どこのアマチュア局と交信ができたか
という情報をアマチュア局免許人間で共有することは「無線技術に関する技術的研究」の
ためには有用な情報
であることと、

アマチュア局の設備には秘匿性が認められていない(無線設備規則第十八条第2項)

アマチュア局の通信には暗語の使用が認められていない(電波法第五十八条)

コンテストを「交信技術を競う」、アワードを「交信するための技術研鑽の結果」と考えれば
コンテスト主催者やアワード発行者への交信データの公開は不可欠である。

と解釈されるので、

「アマチュア局の通信は他の無線局および受信設備、特に他のアマチュア局に
受信されても(聞かれても)問題が無いものであること」

「アマチュア局の通信内容を「通信の秘密の保護」の対象にするのは、アマチュア局の
目的を鑑みれば不適当である」

とされています。

すなわち、『電波法第五十九条のいう「特定の相手方」にはアマチュア局は含まれない。』

とされています。(国際的な認識です)

現に、その観点で記載されたアマチュア無線関連書籍も何点か存在します。

秘密の保護については別項で改めて解説します。

2013年7月14日 (日)

用語解説シリーズ 35回目 受信機が副次的に発射する電波

ちょっとした実験です。

1 FMラジオの周波数を 83.2MHzに合わせてください。
  水戸市周辺ならば NHK-FM(水戸)、宮崎県内ならFM宮崎を受信します。
  沖縄県豊見城市には「FMとよみ」というコミュニティ局が在りますね。
  83.2MHzに放送局がある場所なら放送を聞きながらの実験です。  

2 そのFMラジオの真横で ハンディ機等で 145.00MHzを受信してください。

3 もし 145.00で無変調が受信できているとして、FMラジオのスイッチを切るか
  受信周波数を変えると145.00の無変調が解消するならば、
  以下の現象が原因と思われます。

FMラジオの多くは 中間周波数は10.7MHzです。

83.2MHzを受信する際のラジオ内部の「局部発振器」の周波数が

83.2-10.7=72.5MHz だったとして、この「2倍高調波」が強すぎるとどうなるでしょう。

72.5(MHz) ×2 = 145.00(MHz) となります。

他の周波数でも 同じような現象が発生する場合が有りますから、
受信機内部の局部発振器等からの漏れ電波のレベルが制限されています。
(無線設備規則第二十四条等)

2013年7月12日 (金)

用語解説シリーズ 34回目 「通信の相手方」

無線局免許状では通信の相手方を指定しています。
アマチュア局の場合は「アマチュア局」ですが、
これは日本国内はもとより、国際電気通信連合憲章、同付属無線通信規則、
および各国の国内電波法令で正当に許可された「アマチュア業務を行う無線局」
が該当します。

一言で言えば「全世界の合法のアマチュア局」が通信相手ですので、
通信の相手をピンポイントで特定していません。

簡易業務無線、各種業務無線では、その業務を行うための範囲で特定されています。

基本的に 簡易業務無線では同一免許人所属の同一仕様の簡易無線局のみです。
各種業務無線でも免許人所属の同一目的の無線局のみです。
(たとえば、運送業者ならば同じ事業者内のみです)

一部に「本無線局が発射可能な設備」や「免許人所属の受信設備」という指定する
場合があります。

いわゆる「合法市民ラジオ」で不特定の局と交信が可能なのは、
かつて無線局免許状が必要だった時代には

 「免許人所属の受信設備」と「26MHz帯および27MHz帯の電波を使う簡易無線局」

 という指定をされたことからです。
これを踏襲しているのがデジタル簡易無線局のうち登録局です。

デジタル簡易無線局のうち免許局は同一免許人所属のデジタル簡易無線局間でしか
通信ができません。

おもしろいのは

放送局の場合は通信の相手方が「本無線局が発射する電波を受信可能な設備」。

JARLガイダンス局や電監規制局も「本無線局が発射する電波を受信可能な設備」。

となっています。

放送局の場合は当然として、JARLガイダンス局や電監規制局は、
この指定により、運用する周波数(免許されている周波数)帯により
合法アマチュア局、合法市民ラジオ局、合法パーソナル無線局は当然として、
いわゆる不法無線局も「通信の相手方」に含んでいることです。

言うまでも無く、電波法第52条により通信の相手方を逸脱する場合は、
逸脱した通信相手は免許を受けた無線局であるか、
電波法第4条により免許不要とされた無線局に限られます。

参考までに、通信相手が電波法第4条違反に該当する場合は、
多くの場合は「電波法第4条違反に該当する側」が 後日に事情聴取を受けています。

たとえば、冬山シーズンに、日本アルプス山域で遭難した登山隊が発した
救助要請に地元のアマチュア局が応じた場合、
登山隊側は誰もアマチュア局の免許を受けていなかった場合は、
救助されたあと、後日になってから、登山隊側は

「なぜ 無免許で無線機を持ち込んでいたのか」

について事情聴取されているそうです。

参考までに、
アマチュア無線機にダミーロードを付けて送信し、
いわゆる「漏れ電波」が届く範囲に居る、いわゆる「受令機」や「受信専用機」、
「アマチュア無線機」のどれか(送信する電波を受信可能な機能があるもの)を
持たせた者に一方的に指示を送る行為は、
アマチュア業務の本来の目的や通信の相手方を考慮すれば違法行為となります。

実例の一つとして、30年ほど前(昭和58年だったかな)に、
所沢方面にある巨大スポーツ施設(目の前にその施設名の駅が在る)を借り切って
「祭典」を開催した団体がありましたが、その祭典のイベントの一部(数百人、
ときに1000人以上の大人数でやる巨大人文字)に出演した方の宝物には

『「人文字」で使ったカラーパネル』と、『パネルの色を変える指示を受ける受令機』

があるそうです。
その受令機は、伝え聞くところでは 144.6*MHzあたりの2チャンネルを実装しており、
当時のJARL制定のバンドプランでもFMの区分とされていたところが有りました。

その団体が後に出した「公式記録の本」では「微弱電波を使ったから合法だ」とありますが、
正真正銘の微弱電波(適用法令は昭和57,58年当時の電波法令 特に無線設備規則)
でも送信機1台で巨大スポーツ施設全域に指示を届かすことができたかどうか
疑問を持っています。

当時、私は「人文字」に出演することが決まったローカル局から相談を受けたのですが、
私の当時の回答は

「アマチュア無線の本来の目的から言っても駄目、ダミーロードからの漏れ電波を使うと
しても、送信場所から少なくとも150m四方に満足いくレベルで指令を届かせられるのか
疑問が残るし、受令機に一方指示を送るのは送信側が正規のコールサインを言っても
通信の相手方違反」

と答えました。
(当時の私は、今の二総通および二陸技以上の無線従事者免許の取得を目指す者が
集まる某専門学校の学生でした)

その他の各種業務無線機でも同様の行為は違法行為です。

唯一合法と言えるのは、先に掲げた合法市民ラジオの無線局免許状のように
「免許人所属の受信設備」と記載がある無線局を使うか、
特定小電力無線機の一部にある、
送信機とセットで使う受信機として技術基準適合証明を受けたものを使うときに
限られます。

微弱電波機器の場合でも 電波法令で定める認証機関により認証を受けた機器か
それらと同等であることが証明されないかぎりは違法行為となり得ます。

2013年7月 6日 (土)

用語解説シリーズ 第33回 「行政指導」と「監査指導」 

監査指導:

一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)の各都道府県支部には
「監査指導委員長」と「監査指導委員」という役員が居ます。

もう10年以上前のことですが、「監査指導委員会」はJARL直轄だったのですが
経費削減等のために 各支部の役員としての活動になりました。

この監査指導委員(委員長含む)が行うアマチュア局への助言活動を「監査指導」と言う場合が有ります。

この監査指導は監督官庁が行う行政指導とは異なりますが、
指導内容によっては「そのまま放置すると行政指導を受けることになるよ」という
助言の場合が有ります。

かつての「JARLモニター局」が「不適切なアマチュア局の運用を行っている者」に
送付した「注意はがき」は「監査指導」の一環としてお送りしていたものです。

監査指導の内容は、監督官庁が行う行政指導に近い内容になってしまう場合が
ありますが、「監査指導委員会」が設置された経緯を考慮すれば

「アマチュア局同士の自己規律、相互啓発」

の範囲が監査指導の基本です。

行政指導:

行政手続法は、行政機関(同法第2条5号)がその任務又は所掌事務の範囲内において
一定の行行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める
指導勧告助言その他の行為であって処分に該当しないものをいうと定義している
(同条6号)。 (ウイキペディアの本日現在の記述を参考)

かつて ハムフェアで関東総合通信局が、DURAS-Mの展示をした際に資料として来場者に配付した
「総務省版のアマチュア局の適正運用に関する注意啓発文書」がありましたが、
その文書は広義的には「行政指導のための文書」となります。

というのは「問題があるアマチュア局の運用をしている者」への「正式な行政指導」
としての各総合通信局からの送付ではないとしても、
受け取った方は「行政指導」と解釈する場合が多いからです。

平成6年に「あまちゅあがいだんす*」が最初に免許されたときには監督官庁の担当官は

「本来なら総合通信局の「電監規正局(総務省告示第二百二十五号 電波の規正に
関する通報を送信する無線局の運用)」が行う「行政指導相当」の行為(アマチュア局
等への広報)をするわけですから相応の注意をもってアマチュア業務の適正化のために
適正な運用をしてください」という趣旨の助言があったのです。

これに関して、かつて、総合通信局職員の目線で見て「行政指導」で行うような内容の
注意行為をガイダンス局運用中に行い、その内容を自身のホームページ類で公開した方が
居ましたが、私が聞いた範囲では それを見た関係機関関係者と関係省庁担当官は
「怒り心頭に達した」と言える状態だったそうです。

過去に監査指導委員になりながら1任期(2年)の途中で自己都合退任した方や
1任期で再応募せず退任した方が何人か居ました。

本業多忙、他都道府県への引っ越しなどが理由の場合がほとんどなのですが、
ごく少数ながら

「行政指導相当の行為ができる」

と勘違いをしている方も居ました。
(「思った通りの活動ができない」と一方的に辞任した方も居ました。)

監査指導委員に応募してくる方の中に ごく少数ながら「行政指導相当の行為ができる」
と思いこんで応募してくる方がいらっしゃいますが、選考通過した方は東京では居ないと
聞いています。

参考までに、通称「JARLガイダンス局」は
総務省告示第三百九十一号 「アマチュア局に対する広報を送信する無線局の運用」
により、「あらかじめ録音された事項の送信のみ」が許されています。
録音内容は総合通信局の監視担当部門等の監修を受けています。

従って、運用担当者が、ガイダンス局用の送信機にマイクロフォンや電鍵を接続し
直接注意内容を送信することはできません。

これを踏まえて、 

仮にガイダンス局を屋外運用して居る場合に注意対象等に運用現場を見られた場合には
多くの場合は注意対象者が「何をしているのか? 自分のどこが問題なのか」を
聞いてくる場合が有ります。

その際にその場で回答を行う際には、私感では

「かつての監査指導用注意はがきに印字されていた文面の中から適切な事項を指摘」

するにとどめるべきであると思います。
先の『「怒り心頭に達した」と言える状態』を生じさせた方は、

「越権行為」

と言える状態だったと聞いています。

その方が住む地域では ある種の目的(特殊な道具を必要とし、その道具の
所持と使用には「公安委員会」の許可が要る)のための不法・違法運用が目立つ
ので
直接指導をした気持ちは分かるのですが、

問題内容を簡略に指摘(かつての注意はがきの文言レベル)したうえで「詳細は監督官庁に聞いてください」として、
監督官庁の問い合わせ先を教えるにとどめるべきでした。

2013年7月 5日 (金)

いばらき県「ハムのつどい」参加できず

今年は6月30日に開催されました。
JARL東京都支部大会の参考にするために参加したかったのですが
他の用事と重なってしまい参加が出来ませんでした。

参加者を増やすには

やはり 相応の広さがある場所(数百台規模の無料駐車場併設)であることは必須でしょう。
(でも 都内だと 都心部でそういう会場を確保するのは難しい。有っても利用料が高額になります)

あとは出展内容ですね。

メーカー展示、地域クラブの紹介(これはJARL登録クラブに限らないのは必須)、
中古品交換会などは どこでもやっている内容ですが、やはり必須でしょう。

もちろん 日程も重要で、大きなコンテストの日は避けるべきです。

仮に6月30日のつどいの開催日が7月第1土日のどちらか」だったら大ブーイングですね。

各支部とも行事日程を組む際には
近隣支部との重複、コンテスト日程との重複などを考慮していますが、
今年の3月のような「東京と千葉が同じ日」ということも起きてしまうのです。

2013年7月 4日 (木)

どうなる? 今後のJARL

まだ正式確定では無いものの、JR大塚駅近辺のビルに移転して
「ワンフロア化」する計画があるという。

賃料が安くなり、また JA1YRLやJA1RL、そして今年は8J1TKの巣鴨での
運用に行ったことがある方ならご存じでしょうが、
「HF帯の送信制限」が無くなるならば大いに結構だと思います。

経費削減をするにあたって、ごく最近 長年 JARLの機械化事務を請け負ってきた
業者とJARLとの間で起きた論争が気になります。

JARLとこの業者間で取り交わした「業務委託契約書」によれば

「契約を満了する際には一年前に申し出ること」

という条項があるそうです。

この契約条項だけを見る限りでは、先にJARLが通告した「契約満了通知」には
不備は無いと言えるでしょう。

しかしながら、企業間の取引の通例を考慮すると
『公正取引委員会が言う「優越的地位の濫用」に該当しない』 
と契約解消を決めた方は断言できるのでしょうか。

関連情報
http://www.jftc.go.jp/houdou/panfu.files/yuuetsu.pdf#search='%E5%85%AC%E6%AD%A3%E5%8F%96%E5%BC%95+%E5%84%AA%E4%BD%8D%E7%9A%84%E5%9C%B0%E4%BD%8D'

優越的地位の濫用とされた例をいくつか。

家電量販店が、新装開店、改装開店など、なんらかの名目での売り出しを行う際に
家電メーカー、パソコンメーカーから人員を派遣させて、その店の店員として
売り出し期間中勤務させることを強要し、応じなければ仕入れ数を減らすなどを示唆する。

部品メーカが納入する部品の品質に難癖を付けて納入を拒否する。

納入価格の一方的な切り下げ要求と、応じなければ取引打ち切りを示唆。

コンビニの本部が加盟店(特にFC店)に対して、賞味期限切れ寸前の日配食料品
(主に弁当)を値下げ販売することを一方的に禁止。
たとえば売れ残りが出ないように実売数を考慮した発注をしようとしても、
売れ残り破棄が必須の数の仕入れの強要と売れ残り品の値下げ販売禁止。

などです。

いろいろ情報を総合すると
「他社(たった1社)からも見積もりを取ったら、従来の半分以下の費用で良いことがわかった」
から、
受託費値下げを要請したが応じなかったから契約解消を決めた
とありますが、これはやはり 数社から見積もりを取り、その上でなお、

従前の受託先(契約を終了しようとする会社)が示す受託費用が著しく高額である。

他社が提示するシステムで容易かつ安価に代替えが出来る。

扱う情報は「個人情報保護法」が定義する「個人情報」であり、
アマチュア無線ならではの固有情報を含むことから、
「情報漏洩防止」の観点から厳重な管理(監理)が従前よりも安価にできる。

が立証できないかぎり

『「値下げに応じなかったから」だけを理由にした契約解消は優越権の濫用』

と判断される可能性が有ると思います。

商取引における契約解消には 客観的に見て、商取引の慣習や民法、商法等の
観点から合理的かつやむを得ない条件が整っていない限りは、
発注側からの一方的な解消通告は公正取引委員会等が「待った」を掛ける可能性が
あると思います。

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