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2013年6月17日 (月)

お掃除ロボット「ルンバ」の「正規輸入品」は無線設備技適機器」です。

ごく最近の新聞報道から。

「お掃除ロボット ルンバ」には正規輸入品と並行輸入品があります。

正規輸入品は日本総代理店「セールス・オンデマンド」が総務省の無線設備の
技術基準適合証明を取得しています。

並行輸入品はこの証明が無いものが多いので、電波法令の観点からは
技適マークが無いものは正規輸入品と完全に同一規格であっても
電波法第四条違反になり得るのだそうです。

そこで気になるのが「どんな無線通信方式を使って、何をしているのか?」です。
「セールス・オンデマンド」の公式ホームページ
http://www.irobot-jp.com/
に詳しい仕様は書いていませんが、キーワードは「お部屋ナビ」です。

「お部屋ナビ」は、どうやらバーチャル壁や掃除の順番を制御する機能です。
もちろん 基地(充電ステーション)との通信にも使っているでしょう。

ここで、一部の新聞記事に出てくるネットショップ担当者の発言には矛盾があります。

(1) 「電波が微弱なので問題はない。電波法違反かどうかはグレーゾーン」
  と言っている販売店がありますが、

  「日本の電波法令で定める微弱電波ならば電波法令違反ではない」
  のはもちろんなのですが、
  「日本の電波法令の微弱電波の基準を満たしているのに電波法違反かはグレーゾーン」
  という意味に取れる回答は矛盾を感じます。

  この製品が日本の電波法令の微弱電波の基準を満たしているか?
  については、類似製品(特に技適取得機器)の規格を見る限りは
  日本の電波法令の微弱電波の基準を満たしていないと考えるべきでしょう。

(2) 「ルンバは赤外線通信。無線ではないので電波法違反にはならない」
   と言うネット販売業者も居るそうな。

   壁を挟んでも通信できている、少々の家具(ダイニングテーブル等)の影になっても
   通信できていることが、赤外線通信では説明できない部分があります。


(1),(2) に関する記事を書いた記者は上記の赤字の発言に関しては
「事実に反する説明」としているようです。 よくぞそこまで突っ込んでくれたと思います。

参考
総務省 技適機器検索結果

http://www.tele.soumu.go.jp/giteki/SearchServlet?pageID=jk01&NAM=irobot&NUM=&FOM=&ERA=1&YAR=&MON=&DAY=&RAD=00-00-00-00&TEC=1&TEC=2&TEC=3&TEC=4&TEC=5&TEC=6&TEC=7&SK=0&DC=0&SC=1&as_fid=D19Rfw84c26B0lV6CFqY

「設計認証」と「相互承認設計認証」です。

たとえば ROOMBA 780 は
電波の型式、周波数及び空中線電力
G1D 2405~2480MHz(5MHz間隔16波) 0.001W/MHz
です。

他の関連機器も同様の内容です。
(そうじゃないと相互に通信できませんから、至極当然です)

上記規格(設計認証規格)を見る限りは 微弱電波と判定できる出力ではありません。

もう一つ問題点があります。
並行輸入品のルンバには充電ステーション等のACアダプタには経産省が定める
「PSEマーク」が無いものが多く、
PSEマークが無ければ「経産省から見ると違反品」となります。

新聞記事等を総合すれば

ルンバを購入するときには

電波法令で定める技適マークとPSEマークの両方がそろっているかの確認は必須

です。

「セールス・オンデマンド」が輸入したもので無線を使う機種は両方のマークがあるはずです。
一部の並行輸入業者は両方のマークがあるものを販売しているようです。

しかし新聞記事に出てきた店舗が販売するものは技適マークもPSEマークも無いもの
(少なくとも「技適マークは無い」ことは記事から推測いや断定できる)ですから、
購入者が自己防衛するしかないでしょう。

技適マークが無いまま販売した店舗は、先例(高出力無線LAN機器販売)では
「電波法第四条違反幇助」で店舗代表者が逮捕され、
購入者は「電波法第四条違反」で書類送検た例があります。
3年ほど前にそれを報じた新聞社と同じ会社が、今回のルンバのことも記事にしています。

電波法令で定める技適マークが無いルンバを使った場合は
使用者が電波法第四条違反、販売した販売店は電波法第四条違反幇助に
問われることになるからです。

参考記事
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130616/its13061609040000-n1.htm

補足:

新聞記事を参考にすれば正規輸入代理店が輸入している機種のうち

「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」に出てこない機種は無線通信機能非搭載
(赤外線だけを使っている)。

と思われますが、詳細規格を機種ごとに調べなければ判断はできません。

輸入元の iRobot Corporation の情報を元にすれば、「お部屋ナビへの対応の有無」が
キーワードになっていそうです。

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