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2012年10月28日 (日)

用語シリーズ 16回目 周波数帯からの逸脱

アマチュア局が発射する電波は、アマチュアバンドから逸脱してはいけません。
(無線局運用規則 第257条)

ここで、7Mz帯が拡張する前は7099kHz、今は7199kHzに愛好家が集まる理由を
考えてみましょう。

1 7MHz帯でSSBを使う場合は国際的な慣習でLSBを使います。

2 SSB電波(J3E)の占有周波数帯域幅は3kHz以内です。(無線設備規則による)

3 一般的にアマチュア無線機の表示周波数は搬送波周波数です。

これにより 理論上は 現在は 7200kHzの表示でLSB電波を発射しても
周波数偏差がゼロ(標準周波数局よりも高精度でぴったり合わせる)ならば
OKなのですが、実際には温度変動、電源電圧変動、経年変化などで
周波数偏差が発生します。
高い方にずれれば当然側波帯の逸脱が生じますが、それは絶対に許されません。

アマチュア局の許容周波数偏差は無線設備規則第5条、別表第1号により
1.9Mz帯以上は「100万分の500」ですので、

7MHz帯ならば 7,000,000Hz ×500 ÷1,000,000= 3,500(Hz)

となり、3.5kHz以内です。

ここでアマチュア局に備え付けるべき測定機の許容誤差は電波法第31条により
短波帯以上を測定するには「100万分の250」(0.025%)ですので、

「7MHz帯を測定した場合には、1.75KHz以内の誤差であること」が要求されます。

また、TS-520などのアナログVFOの機器の場合は1kHz単位でしか周波数を
読み取れません。(外付け周波数カウンターを使ったりした場合は別)

「これらを考慮して1kHzのマージンを取った結果、 7099kHzや7199kHzを使うようになった」

と考えられます。

現在ではメーカーでかなりな高精度で調整していますが、この慣習を踏襲しています。
また、私もTS-520Vを現用していますが、アナログVFOですし1kHz単位でしか
直読できませんから、1kHzのマージンは、ある意味で理にかなっていると思います。

さらに現在は電波型式毎に周波数使用区別が定められています。
(無線局運用規則第258条の2、総務省告示第179号)この使用区分外に
側波帯が逸脱するのも基本的にダメです。

なお総務省告示第179号の注20によれば区分の上限は範囲に含むが下限は含みません。
これは搬送波周波数で考えますが、実状としては占有周波数帯域幅を考慮して、
特にAM系とFM系の境界付近ではお互いに復調できないので注意が必要です。
(AMのスロープ検波で強引にFM電波を復調する手段は考慮していません)

当然 アマチュアバンドの上限と下限近辺ではアマチュアバンド外に側波帯が逸脱する
事が無いよう、十分な注意が絶対条件です。特にFM系では、

たとえば439.99MHzのF3E電波をダウンリンクに使うを使うレピータ局は
周波数が上に2kHz以上ずれることは、F3E電波の占有周波数帯域幅許容値は
16kHz以内ですから搬送波周波数を中心に上下に8kHzの側波帯があることを考えると
絶対に有ってはいけないのです。(もちろん一般のアマチュア局にも同じことが言えます)

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