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2012年9月

2012年9月23日 (日)

用語シリーズ 13回目 免許状と免許証票

無線局免許状は、無線設備の常置場所または設置場所の、主たる送信装置がある場所の見やすい場所に掲示する。
ただし掲示する場所が無いなど困難な場合はその限りでは無い。
(電波法施行規則第三十八条第二項)

これは掲示できない場合は、送信装置がある部屋の机の引き出しに入れておいて、

「見せてください」

と言われたら即見せることができればOKです。

移動するアマチュア局には、赤い1センチ四方の「無線局免許証票」も交付されます。
(電波法施行規則第三十八条第三項)

この「無線局免許証票」は、法令上は「送信装置がある場所」に貼ります。
車などに搭載した場合は、最近のモービル機は、コントローラと本体が分離する機種が
有りますが、その場合は たとえば 車の場合は 

インパネに設置したコントローラの脇のインパネに貼っても良いのです。

要は検問等で「その無線機は免許を受けていますか」と聞かれたときに、
警察官や総合通信局職員等が容易に「無線局免許証票」を認識できれば良いのです。

ハンディ機の場合は無線機本体に貼る場合が多いでしょうね。

この「無線局免許証票」の真ん中の数字は、元になる「無線局免許状」の有効期間の
「年」の下1桁と同じです。

ここで、この「無線局免許証票」が

剥がれてしまった、色あせして読めなくなってしまった、車を買い換えたので
貼り替えなければならない。

等の場合で「新しいのを欲しい」という時は、以下の手続きで新しいものを送ってくれます。

1 ご自身の名前、住所、電話番号

2 ご自身の識別信号、免許の有効期限、アマチュア局であること。

3 再交付を依頼する理由と枚数
  紛失した、色あせして読めない など。

  1〜3を適宜の用紙(A4版が良いと思います)に記載する。

4 返信用封筒にご自身の住所氏名を記して返信用切手を貼ったもの
  (いわゆるSASE)

上記を所轄の総合通信局(関東なら無線通信部陸上第3課)に送ってください。
「無線局免許証票 再交付」で検索すると、実際にこの再交付をした方の実例が
いくつかヒットしますので、そちらも参考にしてください。

「無線局免許証票」の再交付は手数料は不要ですが

「無線局免許状」は手数料が必要で、再交付申請書の書式も定められたものが有ります。

気を付けなければならないのは、

「移動するアマチュア局」の場合は、「電波法施行規則第三十八条第3項」により、
無線局免許状は常置場所に置いておき、無線局免許証票を送信装置がある場所に
備え付けなければなりません。

という規定があることです。この条文から

移動するアマチュア局は「無線局免許証票」が有るはずだから「『無線局免許状を常置場所から持ち出す』のはダメ。
持ち出すのは無線局免許証票だけでよい」

ということになります。

ということは「無線局免許証票を交付されている「移動するアマチュア局」」は、

「無線局免許証票を紛失、毀損した場合には無線局免許状を携行する」

というのはNGですので、無線局免許証票を紛失、毀損した場合は 再交付してもらいましょう。

もちろん「無線従事者免許証」は無線局を運用する際は必ず携帯していなければばりません。

当然ながら「もともと持っている送信機の台数」(工事設計書に記載した台数分)よりも
多く貰うことはできません。

電波法施行規則
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25F30901000014.html

2012年9月21日 (金)

誤用だ! (国語に関する世論調査 にちなんで)

今朝の新聞掲載の「国語に関する世論調査結果 」にちなんで、
巷で見かける、無線関連の用語の誤用例です。

もっとも多く見かけるのが

「アマチュア無線技師」「特殊無線技師」です。
「技師」ではなく「技士」が正しいのは言うまでもありません。

「監査指導員」も多く見かけますが、正しくは「監査指導委員」です。
監査指導委員についてのJARLの案内HP
http://www.jarl.or.jp/Japanese/7_Technical/denshou/kansa.htm

「電波適正利用推進委員」という表記もたまに見かけますが、
正しくは「電波適正利用推進員」です。

電波適正利用推進員についての総務省の公式案内HP
http://www.tele.soumu.go.jp/j/adm/monitoring/illegal/forward/index.htm

電波適正利用推進員協議会のHP
http://www.cleandenpa.net/01/index.html

####
最近耳にすることがある用語です。
一部は、いわゆる「不法(違法)CB無線用語」「不法(違法)パーソナル無線用語」からの
転用と思われるものがあります。

「SWR」を「スワロー」 (語呂合わせらしいです)

「周波数」「チャンネル」を「窓口」「ポイント」
(アマチュア無線には「チャンネル番号」という概念はありません)

「PTTスイッチ付きマイク」を「キャリア」
(「F3EやA3EではPTTをオンにすると搬送波(キャリア)が出るから」らしいです。

「アンテナ」が「おつむ」
(まあ 確かに 頭ではありますが。 昆虫の「触覚」は頭部にありますし。)

などなど 後半は「私が開局したときには聞くことが無かった」言い回しです。

2012年9月12日 (水)

青少年のための科学の祭典in小金井 2012

9月9日に開催された上記のイベントでは、

JARL東京都支部は、430MHz帯を使用して、
八木アンテナの指向性、電波の波長、反射、遮蔽、通過の様子を、
豆電球やLED式電波チェッカー(単純にダイポールアンテナの給電部に、コイル、
ショットキーバリアダイオード、豆電球またはLEDを付けたもの または金属製巻き尺の
先端に豆電球を付けたもの)、紙、ベニヤ板、金網、アルミ板、アルミ箔を使って演示していました。

東京都電波適正利用推進員協議会では、微弱電波機器(ワイヤレスマイク)を使っての
ちょっとした無線通信体験をしていただきました。

この手のイベント時には、一般公衆を対象にして電波に関する各種相談コーナーを
設置して応対するのが東京都電波適正利用推進員協議会の活動です。

9日は両団体が同じ部屋で出展していた関係もあり、いつになく

「コールサイン再取得方法」

の質問が多かったです。 通常の活動の数倍ですね。

いずれも各総合通信局、 総務省、 JARL, JARD, TSSのホームページにも
案内が掲載されているのですが、きっかけが無いと見に行かないでしょう。

お子様を連れていらした方の場合、お子様が微弱電波機器で遊んでいる間に親が

「実は私も以前やっていまして」と切り出す方が多く、お伺いすると、時期的に

「昭和50年代に当時の「電話級アマチュア無線技士」を取得、開局したものの
再免許をしなかったか、1度だけ再免許してそれっきりだった」 

という方が多かったです。

同じ建物内では NICTハムクラブ(JO1ZRX)と安立厚木アマチュア無線クラブ(JE1YEM)も
公開運用を含む出展をしていたのにも刺激されたようです。

多かった質問と回答を簡略に記します。

(1) 無線従事者免許証の書式は数回変わっていますが、有効性は変わりません。
   終身有効として交付された免許証は旧書式でも有効です。

(2) コールサインについては関東、関西、九州ではコールサインの再割り当て制度がある
  ので「他の方に割り当てられていない」ならば、
  「以前このコールサインだった」ことを証明する書類を添付して開設申請をすればOKです。

  局免が失効して半年以内なら容易に元のコールサインを取り返せますが、
  半年を過ぎると証明書は必須です。

(3) 当時使っていた無線機が無事使える状態の場合は、TSSの保証認定を受けることになります。

   技術基準適合証明制度開始以降の無線機しか無い場合は直接総合通信局に開局申請を
出すことができます。

(4) 電子申請だと処理が早いし手数料も割引があります。

それぞれ 各総合通信局、 総務省、 JARL, JARD, TSSのホームページも
参照してください。

アマチュア無線公開運用を通じて、

「そういえば昔やっていたよな」

と言う方が復活してくださればうれしい限りです。

2012年9月 6日 (木)

用語シリーズ12回目 「無線設備の操作およびその監督」

無線従事者とは電波法第二条第六号により
『「無線従事者」とは、無線設備の操作又はその監督を行う者であつて、総務大臣の免許を受けたものをいう。』
と規定されています。

無線設備の操作は、本来ならば無線従事者以外が行うことはできません。
(簡易無線局など無線従事者ではない者でも操作してよいとされている無線局は除く)

日本では、アマチュア局の場合は、外国のアマチュア無線資格であって総務大臣が
告示するものを持っていれば、「日本のアマチュア局を操作できる日本の無線従事者免許が無くても
操作ができる」ことになっています。
アマチュア局以外の無線局では、一定条件の下では
「無線従事者の監督の下に無線従事者ではない者が無線設備の操作を行うこと」
ができます。
この「監督」制度は、いわゆる「プロ局」では「主任無線従事者制度」が適用される
無線局が対象です。

ここで「監督」は、アマチュア局には基本的に適用できませんが
一定の条件が整えば、アマチュア局でも「監督」下による他の有資格者による運用を行うことができます。

下記の二例の場合です。

1 いわゆる「ゲストオペ」制度での監督

  アマチュア局を操作できる無線従事者免許を持つ者(外国の別に告示された資格
  含む)が、自身が免許人ではない個人が開設するアマチュア局または
  自身が構成員では無い社団が開設するアマチュア局を訪問した場合は、

  訪問先が個人が開設するアマチュア局の場合は、免許人本人が監督していること、
  社団が開設するアマチュア局の場合は、社団の会長が監督していることを条件に
  自身の無線従事者免許の操作範囲かつ訪問した局の無線局免許の範囲で
  アマチュア局を操作できる。  

  つまり

   『「訪問先の無線局免許状の範囲」 かつ 「訪問者の無線従事者免許の操作範囲」で操作できる』

   のです。

  例:たとえば 日本のアマチュア局を操作できる有資格者が私の家に来た場合は、
    私が監督しているときに限って、私が免許人である無線局(私の識別信号と
    私の無線設備)でアマチュア業務に関する通信を行えます。

    私は「移動する局」と「移動しない局」の2局を持っています。


    四アマの方(以下、相当資格含む)は 「HF帯は空中線電力10W以下、
    超短波帯は空中線電力20W以下で、モールス符号を使わないもの」に
    限定されます。

    三アマの方は私の「移動する局」の設備のうち、10MHz帯と14Mz帯の
    運用ができません。
    「移動しない局」は「HF帯は空中線電力100Wですので全てだめですが
    超短波帯は50Wですので操作できます。」

    一,二アマの方は私の無線局免許状の範囲すべてが可能です。

例2: 1台の無線機を使って複数の者が運用する場合は、
    「無線機の持ち主(その無線機を工事設計書に記載している)のコールサインで
    通信を行い、補足事項として運用者のコールサインを送信する」のはOKですが、
    「設備共用で免許を受けている場合をのぞいて、運用者のコールサインで通信を
    する」のはだめです。

例 ここまで

 

2  アリススクールコンタクトでの監督  

   平成14年総務省告示第154号により、正式にNASAから割り当てを貰い、
   その割り当てに合わせて小学校または中学校に臨時に開設する社団の
   アマチュア局の操作で、

   国際宇宙ステーションとの通信のうち連絡設定と終了に関する部分以外の部分の
   プレストークスイッチ(PTT)のオンオフのみが許可されている。
   (一般的には「宇宙飛行士との質疑応答の送話と受話のためのPTTのオンオフのみ」)

   ただし二アマ(相当資格含む)以上の者が監督していることが条件。

上記の2点が、アマチュア局における「無線設備の操作の監督」が適用される例です。

どちらの場合も「監督」を行っている間は、監督される側が何らかの電波法令等の
違反行為をした場合は、監督者としての責任を問われる場合があります。
これは監督する側が未成年であっても成年者であっても変わりません。

なぜならば「無線従事者免許を受けた者が無線従事者として業務に従事する場合に
負う責任は年齢に関係なくすべて同じである」からこそ、無線従事者免許取得には
年齢制限が無いからなのです。

アリススクールコンタクトの場合はこの監督者のことを「コントロールオペ」ということが
あり、正1名、副数名を選出しているような場合では、「正」が法令や告示上の
全責任を負います。
これは「社団が開設するアマチュア局」の場合は「会長=免許人」がその社団局に
関して全責任を負うこととおなじです。

当然、1の「ゲストオペ」の場合で訪問者が電波法令違反行為をしてしまった場合は
訪問者にも無線従事者免許の停止などの処分が科せられる場合があります。
なぜならば、

「訪問者も無線従事者免許を受けているならば、電波法令を全く知らないということは無い」

からです。

用語シリーズ 11回目 試験電波 「10秒間を越えない」

無線局が試験電波を発射するときには、無線局運用規則第三十九条に従います。

入念な「他の無線局へ混信を与えないことの確認」のあとで

(1) EX (ただいま試験中)  3回

(2) DE (こちらは)       1回

(3) 自局の呼出符号      3回

(4) 少なくとも1分間の聴取

(5) VVV (本日は晴天なり) 1〜数回

(6) DE (こちらは)      1回

(7)自局の呼出符号     1回

と送信します

ここで、(5)〜(7)はすべてを10秒以内に送信完了が必要ですが、
「必要があるときは越えても良い」とされています。
(無線局運用規則第三十九条第3号)

たとえば「音響受信の試験があった頃の三アマ試験」では 1分間25字の速度ですから
その試験用の速度で送信すると、(5)を1回とした場合、 
VVV + DE + コールサイン(6字)として11字ですから、語間を考慮すると
30秒ほど掛かりますが、これはこれで仕方が無いのです。

無線局運用規則第十五条に定める速度だと、欧文普通語は100字・分になるので、
「VVV」を3回送信すると 9字+2字+6字=17字なので、語間を考慮すると約12秒
必要になりますし、「VVV」を1回とすると11字ですから、約7秒になります。

「海上移動業務」では10秒を越えてはいけないので、100字・分で送信する場合でも
(5)は1回無いし2回が限度です。

無線局運用規則
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25F30901000017.html

2012年9月 1日 (土)

防災の日に寄せて

今日は防災の日。

大正十二年の関東大震災発生をきっかけに制定されました。

各地域で防災訓練が行われていますし、アマチュアバンドでは非常通信訓練を
行っている地域が多数存在します。

非常災害発生時には情報伝達手段が限定されてしまう場合が有ります。
有線通信(携帯電話含む)の場合は電話局や携帯電話基地局の電源喪失や
設備倒壊、通信ケーブル破断が通信途絶原因の典型例です。

非常通信訓練は、使用する連絡手段にかかわらず、情報を正確に素早く
必要な場所に伝達するための訓練として必要なことです。

ここで7月14日の記事の一部再掲ですが、
http://jo1euj-tom.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-f4e7.html

(1) 「非常通信業務(電波法施行規則第三条十四号)」

(2) 「非常通信(電波法第五十二条第四号)」

(3) 「非常の場合の無線通信(電波法第七十四条)」

の違いと

(4) 「電波法施行規則第三十三条の二 第二項」は
  「無線局免許状」の「無線局の目的」欄に「非常通信業務」が書かれていなければ
  適用できないこと。

(5) 「非常通信業務」は「非常通信を目的として開設する無線局」(非常局)が行う
  通常業務であること。

(6) 「アマチュア局」は「非常通信を目的としては開設ができない」ので
  「無線局免許状」の「無線局の目的」欄に『「アマチュア業務」と「非常通信業務」を併記』
  している例は無い。

ということを再認識しても良いと思います。

日頃の交信を通じても通信技術、情報伝達能力の自己訓練はできますが、
機会があれば各地の非常通信訓練に参加するとなお良いと思います。
その訓練は基本的に定型文を使ってコンテスト形式で交信します。

一部 分厚いほうの法令集でないと参照できない条文がありますが、
今は下記で参照できます。

電波法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO131.html

電波法施行規則(抄)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25F30901000014.html

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