25年前の事 アマチュア無線爆発的普及のきっかけ
1987年秋に公開された「私をスキーに連れてって」という映画がある。
この映画ではアマチュア無線機が小道具として使われていた。IC-u2、IC-28などです。
この映画の公開直後から、スキーヤーの中には無免許で使う者が出てきた。
1988年から数年間 4アマの国家試験受験者が急増したきっかけにもなった。
当時のアマチュア無線機器販売店の中には、あきらかに無線従事者免許を持たない
客にも何も説明せずに売っていたところは多い。
ご丁寧に店頭にマネキン人形を置き、スキーウエアを着せて、ハンディ機、
スピーカマイク、無線機携帯用ポシェット(当時 アドニス電機など数社から
販売されていた)などの使い方をディスプレイしていた店もあったくらいです。
当時は「免許情報告知制度」(電波法第102条の13、電波法第102条の14)
http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/re/huhou/kokuchi/index.html
が無かったとは言え、免許が必要だと知らずに買っていく方が多かったのは
やるせない気持ちでした。
我が家は関越高速練馬インターの近くです。
映画公開後のスキーシーズンになると、無免許と思われるスキーヤーの通信を数多く
ワッチしていました。
今で言う笹目通り谷原交差点、富士街道谷原交差点、三軒寺交差点などで張り込んで
車のナンバーを突き止めて「電波法第80条に基づく無線局免許人の義務」を果たした
事も何度か有りました。
無線無免許スキーヤー、無線有免許スキーヤーに共通だったのは2台以上の車で
連なってスキー場に行くときに、
1 谷原交差点近辺のガソリンスタンドで給油
2 谷原交差点近辺のコンビニでの食料等調達
3 谷原交差点近辺のファミレスでの腹ごしらえ
に関する通信が殆どでした。
見分け方(聞き分け方)は簡単で、アマチュア局免許所持者はきちんとコールサインを
言い、当時はまだ法制化(運用規則第258条の2に基づく告示)されていなかった
JARLバンドプランを守っていたが、
無免許の方は433.00や145.00でやる事が多く、当然コールサインは言わない点です。
中には衛星通信帯やSSB/CW帯に出てくる例もありました。
これには悪質な販売店(と言って良いだろう)が衛星通信帯などバンドプラン外を
メモリーチャンネルに設定して数台まとめて売ったと思われるケースと思われる
例ですが、そんな例にも出くわした事がある。
今は携帯電話が普及しているし、特定小電力無線機も普及しているから激減した
とはいえ、まだアマチュアバンド内の不法局をスキー場で受信する事がある。
だが、悲しい事に FRS/GMRSに代表される、日本版特定小電力無線機の
海外版を使う方も少なくないのだとか。
FRS/GMRSは言うに及ばず、中国版特小(409MHz台)、欧州(EU圏内)版特小
(PMR-446 446MHz台)など数種類を確認しています。
当然ながら、そのたぐいの無線機は仕向国では合法機でも日本では不法無線局
になります。
http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/re/info/gaikoku/index.html
広帯域受信機付きのアマチュア無線機で、そのたぐいの外国製無線機による通信を
受信したときは
ぜひ 参考情報程度でも良いので「免許人の義務」を果たして頂ければと思います。
もちろんアマチュアバンド内の不法局と思われる無線局を確認したときはなおさらです。
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